【考察】地縛少年花子くん【感想】

下記単行本までのネタバレを含むまとめと感想・考察メモです。

 

 

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地縛少年花子くん、絶対ハマると思ってずっと避けていました。

連載始まってすぐ位、本誌で見ていて、2巻まで買っていました。やばい!ハマるぞこれ!けどこれしばらく連載が続く香りがする!伏線の巻き方が尋常じゃない!と気が付き一旦漫画を売ってしまいました…。

現在は13巻まで電子書籍で一括購入しています。

 

しばらく漫画から遠ざかっていて、最近アマゾンプライムを契約しました…。

するとどうですか、花子くんがみれるじゃないですか。見ますよね、とりあえず、だって私はアマゾンプライムを契約した女…。見なくては損じゃないですか。

するとどうですか!!!!あーあーあーあー、花子くんの声が《緒方恵美》さんじゃないですか。私はね、世代ではないですけどセーラームーンのビデオをみて育ったので緒方さんの声を聞くだけで頭の中にバラの花びらが散るように調教されているんです。

全く困ったものです。やられましたよ。

 

まだアニメは8話までしか見れていませんがもう頭がおかしくなり電子書籍一括購入に踏み切りました。もう帰れません。

作者のあいだいろ先生のイラストもとても大好きなので画集もほしいのですが、電子書籍でほしいな~と思っていてまだ購入には至っていません。本でデコボコ感やキラキラ、艶感だったりを表現している画集なのかもしれないとは思いつつも、本ののどの部分(本を閉じているところ)の絵が見えなかったり、そこを考慮して絵が切れて見えたら嫌だな~なんて思って…。

電子書籍での販売お願いします。

 

 

<-----ここから考察メモ----->

 

◆キャラの役割、名前に隠れているんじゃないか説

 

〇まず花子君の本名は《柚木普》そして弟は《柚木つかさ》。

普く司る(あまねくつかさどる)
という意味だと思われます。

 

花子くんである普くんは「此岸の(生きている)人間の願いを」叶え、
弟であるつかさくんは「彼岸の(死んでいる)人間の願いを」叶える。
二人の役割を合わせると普く人間を司っているように思えます。
また、花子君は七不思議のリーダーであり、人と怪異の関係を正しく保っている。
反対に弟はそれらを破壊、揺るがすような行為を行っています。

 

書きながら思ったのですが、花子くんは今七不思議を《解体》していて、反対につかさくんは七不思議を《作って》いますね…。

なんだか破壊しているのが花子くんのような…。けど自衛のために一旦七不思議から降ろすことは悪い選択ではないと思うので、破壊は言いすぎかな…。

 

八尋寧々

寧々ちゃんの名前に八がわざわざ入っていることから、八番目の怪異に今後変貌する可能性もあるのかな?とおもっていたのですが、

花子くんと縁を結んだ、という点や、つかさくんや七峰先輩の存在を考えると…。

 

花子くんが八番目の怪異である可能性がある?

とも思いました。…八番目を尋ねるとも、とれるかなぁ、と。

 

花子くんがわざわざ「ヤシロ」といつもカタカナで呼ぶのも、花子くんは白杖代を身にまとうと魔ではなく神に近い存在になるとのことだったので花子くんのヤシロ(帰る場所?)的な意味合いなのかな、と思いました。

ぼかぁ激烈なあまねねカプリング厨なのでカプ厨みたいな考察してしまいます。ご了承ください。申し訳ございません申し訳ございません。

 

また、寧々という名前も、

もとは「寍」と書き、「心が落ち着く様子」を表現した。 これに神様へのお供えに使う台「示」を省略した「丁」を組み合わせて、「安らか」の意味で使われる

というかんじ、らしいです。検索したら一番上に出てきました。

神様へのお供え、という部分や安らかという意味があるということで、最近生贄だったり、カンナギだったり名前に関係深そうな単語が飛び交っているのでもっと情報が増えたら考察したいです。

 

七峰 桜
放送室メンバーである《七峰 桜》ですが、私は生きてる死んでいるを飛び越え怪異だった説を推します。
まず、名前に含まれる《7》の数字、これはトイレの花子さんの怪異番号です。
そして、名前がお花です。過去、封印されたトイレの花子さんではないかと思いました。

また、夏彦に「触らないで」と異様にさわられることを嫌がりますし、触れている描写が怪異たち以外とはあまりないな、というイメージがあります。(つかさと戯れる姿は見かけますが…。

なので基本的には透けていて触れないのではないかなあ、と思います。気合い入れてるときは触れるのかもしれないけど…。

 

噂をコントロールされ、危険な怪異とされてしまって自分をコントロールできなくなった過去の花子さん《七峰 桜》はあっけなく源家のおばあさんに封印されてしまったのではないでしょうか。
そして、そこにつかさが目を付け、《縁》を結んだ。
これは、つかさが彼岸の者の願いを叶えるという前提があるからです。
もちろん、寧々のように死が近く彼岸と此岸あいまいな位置にいる可能性も否定できませんが、あんまりにも他のキャラクターとの絡みが無さすぎるので、霊体や怪異と考えるのが硬いかな、と思います。
(教室にいるシーンや、夏彦のように校内を歩き回るシーンもない。)

 

他に考えられるのは縁を結んだとされるつかさくんが本来七番目であり、過去封印された本当のトイレの花子さんなんじゃないか。という可能性も捨てきれないです。

つかさくんが光くんのおばあさんが封印した最悪のトイレの花子さんだったとしたら、普くんは死んでもなおつかさくんの尻拭いを強いられている(本人はそう思っていないだろうけど…)のではないか。とも思うんですよね…。

 

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◆普くんとつかさくんの生前について

普くんの享年は1969年~1970年くらい(当時中等部?)
司くんは1964年時点では生きていることが、明記されています。
8巻の七夕回では1964年時点で、普くんが小学生くらいであることが分かります。

◎1969年に中学生(13~15歳)として、5年前である普くんは大きくて10才?小さくて7歳?


仮説①
幼い頃事故で死んだつかさくんを自分の不注意で"殺した"と普くんが思っている説
これは、私がこうであってくれ…と願っている尊く儚い説です。普くんに殺人サセタクナイ。

 

つかさくんの幼稚な言動を考えると、幼い頃に死んだ普くんの弟。と考えてもいいのかな、と思います。


妄想ですが、普くんはつかさくんが死んだのを《自分のせい》だと考えているのではないかと考えられます。
それは実際に普くんが手を下したわけではなく、何かしらの事故で死んだと想像します。


これまでの普くんとつかさくんのお互いの言動を見ていると、つかさくんが死んだことを普くんがひどく後悔しているように見えます。
つかさくんが「俺をころしたとき、」みたいな発言はありますが、その場に居たのに助けてくれなかったよね?という理不尽なセリフとして捉えてもいいのかなとおもいます。(これは柔軟な考えであって逃げではないはずです。)

 

手持ちの包丁は自殺した時の道具かな。と思います。
過去の話における普くんの怪我は自傷行為であり、誰かにやられたわけではないのかな、とも思いました。
もしも対象がいたのだとしたら土籠が干渉していてもいいのかな、とも思うのですが…。昔から怪異だからもともとそこまで干渉しないかもしれないですね。

 

もう一つ考えられる可能性としては親からの虐待ですかね…。

ここまで親の話は全く出てきてないのでこれからこの設定が出てきたら突飛に感じるかもしれませんが、仮説①が立証されれば、つかさを失った罪を普に被せた親が自分を抑えられず普に暴力をふるうこともあるのかも、しれません。


仮説②
殺さなくてはならない事象が発生し普くんがつかさくんを殺害した説
現在はこの仮説を基盤に話が動いていると思いますし、濃厚だと思います。

 

仮説②に乗っ取って、どうして普くんはつかさを殺さなくてはならなくなったのかについて考えてみます。
生前、普くんの身体中の怪我がつかさのせいだと仮定すると、普くんは「許す」と言っています。なので、暴力を振られてもういかんせんどうにもこうにもブッス~~~と衝動性で殺したわけではないと思われます。

 

《可能性仮説》寧々が関わってくる?
1964年の七夕祭りにて、普くんは寧々に初恋をしています。(作者ツイッターコメントから…初恋泥棒…)
そして度々、寧々は過去の生前普くんに干渉しており、寧々のイレギュラーな干渉から普の未来がねじれたと考えてもいいのではないかと思います。

 

どういうことか、というと《16時の書庫》で土籠が「普通は未来は変わらない」と言っていました。
ということは、生前の普くんに『普通ではないことが起きた』ということです。
普通に生きていたら普くんは苦しい学生時代を切り抜け、学園で理科の先生をしていたはずなんです。

 

未来から来た女の子が干渉してくる。

という事象はイレギュラー以外の何でもないと考えられます。
寧々ちゃんと双子の兄弟が関わることで普くんやつかさくんの人生に歪みが出て未来の書き換えが行われるような大きな決断を普くんがしてしまうのではないでしょうか。

また、過去をさまよう寧々を花子くんが探しに来て危険な目に合っている姿を見て普に憑依(または花子くんの手で)つかさを殺す…なんてこともあるかも。

 


どうして普くんは「どこにもいかない。」と決めたのか
過去の普くん、そして、エソラゴトでの普くんがよく言っていたセリフです。
これはこの作品のキーにもなるかと思います。

 

これまでの話で、過去の普くんと寧々ちゃんの絡みがありました。
それは幼い普くんに七夕の短冊を寧々ちゃんがあげたり、カーテンに隠れて泣いていた普くんの落としたカギを寧々ちゃんがもってきちゃったり、という話です。
これら話は生前の柚木普が「どこにもいかない。」と決める前の時系列にあります。

 

★3巻で、1969年7月22日に普くんは「もうどこにもいかないって決めたから。」と言います。

他に寧々と普に関わりのあった、七夕祭りは1964年7月7日、カーテンに隠れて泣いていた日は1969年7月19日なので、決断する前の普くんだと思われます。

 

夏祭りの頃、まだつかさくんも生きていて、普くんは笹に「ねねおねえさんとまたあえますように。」と律義に全部の短冊をまとめてつるしました。
あの短冊はすべて集めると『願いが叶う』ウワサのある短冊でした。
そして、1969年7月19日、カーテンにくるまって泣いていたぼろぼろの普くんが落としたカギを、未来に帰る寧々が拾ってしまいました。

 

普くんは「どこにもいかない。」ではなくて、「どこにもいけなくなった。」のではないのでしょうか。

 

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〇はみだし〇

地縛という単語について改めて考えてみる。


言葉のままに、その土地に縛られているということですが、地縛霊というのは通説だと
『自分が死んだことに気が付いていない』
霊が多いとされています。
または、『強い怨念をもち、悪感情に飲まれて死を受け入れられない者』ともされています。
普くんは死んだことに気が付いてない感じはないです。
悪感情がハチャメチャに強いようにも見えませんし、これらの通説には当てはまらないのかもしれません。

※2巻において「自分の死は受け入れられていない」「きっかけがあれば不安定になる」とあるので死んだという事実をまだ受け入れられていないのかもしれません。

 

そしてもう一つ、土地に縛られるという点ですが、《自分が死亡した土地や建物》に縛られ離れられないのも、地縛霊の特徴として広く知られています。
この説をなぞらえると、普くんは学園で死亡したと考えられます。
そのため、「どこにもいかない。」と実現し、「どこにもいけなくなった。」可能性があるかと思います。

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寧々ちゃんのもってきてしまった鍵
7月19日、寧々ちゃんは普くんの落としたロケットのキーホルダーのついたカギを未来へ持って帰ってきてしまいました。…普くんが探しても鍵はもう見つかりません、寧々ちゃんが未来に持っていってしまったからです。
そのカギに関してまだ単行本ではあまり触れられて居ませんが、キーアイテムの可能性が高いです。(鍵だけに)

 

鍵が無いことが、普くんが「どこにもいかない。」決意を固めさせる決定的な打撃だった可能性が高い気がします。

 

 

今後の展開への期待
今後、散らばり落ちた各キャラクターの伏線を回収しながら、最後寧々と花子くん(普くん)の伏線回収及び解決へ向かうのではないかと思われるので、まだまだ先は長いのでは?!(期待)
現在、単行本では葵と茜について話が展開していますし、まだこれから放送部メンバーや源家の話なんかもあるのかなーと楽しみにしています。
キャラがすごく練られているのでどの話を見てもフルーツのつまったミルクレープのような濃厚さと楽しさでつまっていてわくわくです。