【考察】青野くんに触りたいから死にたい
※最新7巻までのネタバレがあります※
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《全体的なストーリーについて》
民俗学と恋愛を骨に、幽霊や妖怪、神話で肉付けがされているホラー
軽いコメディ表現で飾りつけされていて独特な雰囲気があって好き。(好き)
センシティブな表現や描写をおしゃれ、下品でなく表現にできる作品ってすごく好みで、幾原作品をより恐ろしく、ホラー寄りにした雰囲気を感じる…。
《キャラクターについて》
◎優里ちゃんについて
刈谷 優里
青野君のために自殺をしようと試みた(自分を生贄にした)。
◇カリヤについて
仮、借、狩といくつか意味深な字にカリ部分が変換できる。
何かしら意味合いを持った名前だと思う。
→7巻で刈谷家について言及もあったため苗字に今後ピックアップが向くかも…。
◎青野くんについて
青野 龍平
優里と付き合っていたが、事故で亡くなる。
自殺しようとする優里を止めるのに幽霊として出現。
結論、私は龍神説を推しています。
理由は単純明快フルネームを縮めると青龍になる、という点、幽霊が見える優里以外の人間には獣の姿に見える(絵に描いてもらった際に恐竜?に近い)らしい。
学校裏までしか移動ができないだとか、行動に制限が掛かっているのも土地神的な意味合いなのかと思います。
亡くなった理由が明確でないが、青野君自身が龍神への生贄だったのではないかとも考えれる?れないか。どうですか。
→青野君の父、母の死もまず両親が生贄としてささげられ、取れていかれるように青野君も。という流れなのかもしれない。
だんだん容姿にも変化が出てきた。髪が伸びてきて牙が生えてきた(希美達の見えている化け物に近付いている?)
この変化も龍に近いなと感じています。
◇黒青野
◎
藤本 雅芳
多分、青野君と対比したキャラとして出されている。
生きている、家庭が幸せ、優しさの種類が青野君と異なる。
(青野君は嘘でも相手を認めて包み込む優しさ、藤本はきっぱりと現実を伝え自立させる優しさ)
◎
堀江 美桜
ホラーオタクの引きこもり。
過去に関する描写は今のところなし。
祖母の家に住んでいる、家から出るのが怖い。
《土地柄について》
◎言い伝えについて
◇四ツ首様の儀式
→大元は雨乞いの儀式である(作品明記事項)
棚石で生贄である《牛》《馬》《犬》の首を斬り、懴悔懴悔六根清浄と唱えながら、村人たちが加々智山へ登り、滝の中に生贄の首を落とす。
→小学校で広がる願いの叶うおまじない
3人で行う。手のひらに《牛》《馬》《犬》を書き、棚石に手を置き呪文を唱える。
「なんでも願いの叶うおまじない」と称されているが、『死者を蘇らせる』おまじないであったため、「死んだ弟を蘇らせたい」という大翔の願いが適用されてしまった。
◇四ツ首様について
作中、黒青野君に「畜生」「首が無い」と称されている。
これまで生贄になってきた動物たちの集合体のようなもの?
◎カガチ(加々智)について
高校や山の名前にもでてくる土地の名前。
◇加々智山
作中で「大したことのない山」と評される山。(大きな規模の山ではない)
小さな滝や清流があり、お祭りなども開催され神社や祠がある。(何が祀られているかは不明)
◇カガチという単語
カガチと言うのはホオヅキの別名。
ホオヅキは、江戸時代には堕胎薬としても使用されていたことから、作品で多く匂わせ《妊娠》描写が多いのと関係があるのかなと思います。
(今後、あの山で堕胎(生贄から解放する)儀式などがあるのではと考えてしまう。)
また、日本の古語で蛇のことをカガチとも言うので、蛇神なんかも関わっているのかと思われる。
(蒼太が蛇として描写されたことも死んだことによって神に近い存在になったことを表していたのかも…)
青野くんや蒼太くん(それぞれ《あお》を意味する言葉が入っているのも気になる…)が、龍神や蛇神に例えられているとも捉えられる。
男性器もモチーフとしてしていて、優里ちゃんのお腹の中で育とうとする描写もあり。(既に青野くんが入っている?(受肉?)かと思われるので蒼太は入れず)
◇刈谷の家
7巻で登場する希美の大祖母が「刈谷の家」と言及描写があるので、神職的な仕事の役割をいくつかの家で分けて行っていたと思われる。
僅かな伏線を拾い集めて、可能性として考えられるのが、
青野家(神に近しい家?生贄をもらう側?)
刈谷家(直接的に生贄を出すor受肉を行う少女を排出する家?)
希美の家(蘇りの家系?生贄を捧げる家系?)
あたりが何かしら大きく関係してくると考えられるかと思います。
◇希美の家系について
名前からしても希望を感じる希美ちゃんですが、産まれながら幽霊が見える特異体質。
大祖母の登場からも霊感のある家系とみて取れます。
作中で「たくさんの人たちの全部だった」と発言していることから何かしら生贄を受けて蘇った?死にかけているところをおまじないで助かった?など考えられます。
大祖母の「血を触るのは違う」といった発言でもわかるように生贄を渡すだけで高みの見物ができるお家柄だったのかもしれない。
◎青野君と優里ちゃんの関係性
青野君を蘇らす?代価として優里ちゃんの生命力が削られていく。生命力の削れとして、女性的な妊娠?で表現されている気がする…。
◇憑依、捧げもの
青野君の憑依によって優里ちゃんに変化が出る。
一回目:生理が来る(着床出血及び処女喪失?)
二回目:鼻血と発熱(どちらも妊娠初期にある症状)
三回目:毛髪が白くなる(老人を表し生命力を捧げている?神に近付いている?)
四回目:目が赤くなる(願いの対価として捧げる)
こんな感じです。
※殴り書き状態です。また加筆修正していきます。